「ホテルのクロークで、預かった荷物と番号札をくくりつけるひもを作りたい」そんなご相談をいただきました。
条件は、長さ2m × 700本。さらに、両端を靴ひもの先端のように処理して、ほつれにくくしたいとのことでした。
まず聞いたのは「番号札の穴は何mmですか?」
ひもを番号札に通すのであれば、穴より太いひもは使えません。そこで、「番号札の穴は何mmくらいでしょうか?」と確認しました。
すると返ってきたのが、「穴はこれからなので、なんとでもなります」という回答。番号札そのものも、これから製作する段階だったのです。そこで、ひもの太さは5mm程度を目安に選ぶことになりました。
靴ひものような先端加工は難しい。ではどうする?
もう一つのご希望が、両端を靴ひものように処理すること。ただ、今回必要なのは1本2mという長さです。希望されていた方法での先端加工は難しかったため、別の方法としてご提案したのが、ヒートカット加工でした。
ホームページに載っていないひもをご提案
太さ、用途、価格などを踏まえてご提案したのが、ナイロン江戸打紐。実は当時、ホームページには掲載していない商品でした。お客様が最初に検討されていた商品だけでなく、用途をお聞きしたうえで、「それなら、こちらの方が合うのでは?」と別の商品をご提案しました。
仕様は、
- 約2mにカット
- 両端をヒートカット
- 700本
というもの。その後、具体的な物件が決まれば、色を選ぶためのサンプルも確認したいというところまでお話が進みました。
「この商品が欲しい」ではなく「こう使いたい」から探す
今回のご相談で大切だったのは、最初に指定された商品をそのまま見積もることではありませんでした。番号札の穴はまだ決まっていない。太さは5mm程度。長さは2m。700本必要。先端はほつれにくくしたい。できるだけ用途に合ったものを選びたい。
一つずつ条件を整理していくと、別の商品や加工方法が候補に出てきます。森製紐では、「どのひもを買えばいいか分からない」という段階からでもご相談いただけます。何に使うのか。どんな長さが必要なのか。何本必要なのか。どんな加工が必要なのか。用途から一緒に考えていくのも、ひも屋の仕事です。
今回のなんでもひも相談室は、ホテルのクロークで、荷物と番号札をつなぐ2mのひものご相談でした。